面接に来た外国人を雇用する場合、卒業見込みの大学生を採用する場合や、就労資格を有していない外国人を採用する場合、どのような点を注意すべきでしょうか。
面接に来た外国人を雇用する場合の注意点
外国人が所持しているパスポートや在留カード等により、まずは在留資格を確認してください。
在留資格が「日本人の配偶者等、「永住者の配偶者等」、「定住者」または「永住者」であれば雇用の制限はないので、雇用での問題はありません。
「留学」や「家族滞在」ビザの場合、入管庁から資格外活動許可を受けていれば雇用は可能ですが、就労時間及び活動内容に制限がありますので、内容を確認したうえでその範囲内の雇用が可能です。
「特定活動」の場合、パスポートに貼付されている入管庁が発行した「指定書」の確認が必要です。「ワーキングホリデー」や「告示46号 本邦大学卒業者」等を目的として入国している場合は、指定書に記載されている範囲内で雇用することが可能です。
その他の就労に係る在留資格を持っている外国人については、これから従事しようとする業務内容が在留資格で定められた活動内容に該当する場合は雇用可能です。
該当しない場合は、業務内容を見直しし主要な業務内容を在留資格に定められた活動内容に変更したり、該当する在留資格へ変更申請をするか、または場合により入管庁から資格外活動許可を受ける必要があります。
在留資格への該当性の部分で判断が難しい場合、就労資格証明書交付申請を行い、確認することが可能です。
なお、「永住者」以外の在留資格については在留許可の(満了)期限がありますので、確認することが大事です。
卒業見込みの大学生を採用する場合
日本の大学を3月に卒業する見込みの留学生を採用する場合、12月から在留資格変更許可申請をすることができます。
ただし、卒業前なので卒業証明書の発行を受けることができません。
この場合は、「卒業見込証明書」を提出することで申請が認められます。
なお、在留資格変更許可申請の結果は、申請を行った地方出入国在留管理局に卒業証明書を提出した後に受け取ることができます。
就労資格を持っていない外国人を採用する場合の契約書
日本に居住する留学生が就労ビザを申請する場合、就職先企業との雇用契約書または雇用条件が記載された書面(労働条件明示書等)の提出が必要となります。
この場合、留学生が100%就労ビザを取得できるわけではないため、一般的に、就労ビザの取得を条件として雇用契約が有効となる「停止条件付き雇用契約」を取り交わし、雇用契約書を作成することになります。
例えば、雇用開始日を「在留資格”技術・人文知識・国際業務“が交付されて本邦において就労可能となった日から」という条件を付して作成します。