短期滞在ビザから就労ビザ等への変更

短期滞在ビザについては、当HPメニュー内の「短期滞在」で説明しておりますが、「日本に一時的に滞在して短期商用(業務連絡、会議、文化交流等)や親族・知人訪問、観光などを目的に日本に滞在しようとするためのビザ」です。また、短期滞在に該当する活動の具体例も13例ほど挙げております。

短期滞在ビザの大きな特徴は、原則として報酬を得る活動ができないこと、また、原則として「短期滞在」ビザから他の在留資格への変更はできません。

短期滞在で日本に来ている外国人は、通常であれば、短期滞在ビザの有効期限内に帰国しなければなりません。

そして、短期滞在ビザで日本にいる間に在留資格認定証明書交付申請を行い、いったんは帰国して、在留資格認定証明書の交付後に現地の日本大使館・領事館で査証申請してから日本に来る、ことは可能です。通常の流れなので問題ありません。

ただし、短期滞在ビザで日本にいる間に他の在留資格に変更ができる、例外があります。まず、就労ビザへの変更可能なケースです。

短期滞在ビザから就労ビザへの変更

例えば、短期滞在ビザで日本に来ている間に、日本での就職が決まり、日本滞在中に在留資格認定証明書交付申請を行う場合です。

短期滞在ビザで日本に滞在中に在留資格認定証明書が交付されない場合は、帰国しなければなりませんが、滞在中に認定証明書が交付される場合も可能性としてあります。

この場合、在留資格認定証明書を添付して在留資格変更許可申請を行うことで許可が出れば、そのまま帰国することなく在留が可能となります。ただし、あくまでも、例外となるケースです。

在留資格認定証明書交付申請は標準処理期間(申請書を提出してから処分が出るまでのおおよその時間)が、1か月から3か月とされるため、審査の内容によっては難しい場合もあります。

短期滞在ビザから「日本人の配偶者等」ビザなどへの変更

日本にいる日本人または永住者の婚約者と婚姻するために短期滞在で日本に入国し、入国後に結婚して日本に居住するため「日本人の配偶者等」または「永住者の配偶者等」の在留資格変更申請を行う場合

この場合、申請での不正等がなければ、在留資格の変更が認められます。

在留資格認定証明書で申請する必要はありません。

なお、結婚のような身分関係の発生以外で在留資格の申請をする場合は、日本国内で事情の変更が生じた後に在留資格認定証明書を申請し、交付を受けた後に認定証明書の提出が必要です。

変更要件の「やむを得ない特別の事情」とは

入管法によると「短期滞在」ビザからの在留資格変更については、「やむを得ない特別の事情に基づくものでなければ許可しないものとする」(第20条第3項)の規定があり、原則として在留資格の変更は許可されません。この規定にある、「やむを得ない特別の事情」については、病気による突然の入院や交通事故等による入院などが考えられます。入管からのガイドラインなどは示されていないようです。

上記の変更事例は、あくまで例外的な事例となりますので、事前に入管と相談しながら進めることも大事だと思われます。